愛媛の温泉地、松山にある「道後温泉」と今治にある「鈍川温泉」を実際に宿泊してみて感じたことや、比較してどちらを選べばいいかを解説していきます。
結論から言うと、
といった感じで、ご自身の好みや観光スタイルに合わせて選ぶことをオススメします。
この記事では、
などを細かく紹介しています。
愛媛への旅行プランや、温泉地選びの参考になれば嬉しいです。
よければお付き合いください。
実際に宿泊した宿
はじめに、前提として宿泊した宿を紹介しておきます。
2024年6月に宿泊した、鈍川温泉にある「美賀登」さんです。

の和室部屋に宿泊しました。
カップルプランというシャンパンとケーキ付きのグレードアップしたプランでも2人で33,000円(税込)。
もちろん2食付きで、食事も美味しく高コスパな宿です。
ちなみに、夕食は食べきれないぐらいの量が出てくるので覚悟しておいてください(笑)
大浴場は地形を生かした面白い造り。
泉質もトロッとしたお湯で、道後温泉に引けを取らない素晴らしい温泉が楽しめます。
こちらの記事で詳しく紹介していますので、よければご覧ください。
対して、2024年10月に宿泊した道後温泉にある「大和屋別荘」さんです。

の和室部屋で、夕食を愛媛のブランド牛ステーキにグレードアップしたプランにしました。
高級旅館のため、お値段は2人で114,000円(税込)。
気軽に行ける宿ではありませんが、今は少なくなった「仲居さん」がお世話をしてくれます。
しかも食事は全て部屋食!
行き届いたサービスに素晴らしいお部屋、食事や温泉、どれをとっても文句なしのお宿です。
泉質は、さすが四国を代表する道後温泉!
トロッとしたお湯で気持ちよく、湯冷めしにくくて最高でした。
こちらの記事で詳しく紹介していますので、よければご覧ください。
この2つの宿に泊まった経験を活かし、鈍川温泉と道後温泉を比較していきます!
温泉地比較
ここからは、2つの温泉地を比較していきます。
比較しやすいように比較表を作りましたので、こちらをご覧ください。
鈍川温泉 | 道後温泉 | |
立地 | 郊外の自然豊かな立地 | 愛媛の都心部にあり観光地 |
泉質 | 低張性アルカリ性冷鉱泉 PH値9.8 | アルカリ性単純温泉 (低張性アルカリ性高温泉) PH値9.1 |
宿の選択肢 | 数箇所あるが限定的 | ホテル・旅館など非常に多い選択肢から選べる |
周辺・観光 | 日帰り入浴施設・森林浴・散歩・釣り堀など ※ただし、コンビニ・飲食店などのお店が周辺にない | 商店街・外湯巡り・お土産屋も豊富 松山観光も容易 |
食事 | 旅館にて、いのぶた鍋・鮎の塩焼きなど山の幸を中心とした料理が楽しめる ※周辺に飲食店なし | 和洋折衷・愛媛の郷土料理までさまざまな選択肢がある 居酒屋などの外食も容易 |
アクセス | 郊外の山中にあるが、車だと比較的アクセス良好 | 交通インフラが整っていてアクセスしやすい ※ただし、車でのアクセスは駐車料金がかかる |
簡易的な説明ですので、後で根拠などについて詳しく解説していきます。
この比較表から読み取れるように、
という点が大きく違います。
このことから、
こんな感じで目的に合わせた選択をすることをオススメします。
個人的には、そんなに距離が離れているわけではないので、棲み分けできていて良いと思います。
肝心の泉質については両方とも素晴らしく、どちらの温泉地を選んでも後悔しない温泉です。
道後温泉が有名すぎて他の愛媛の温泉地が認知されていませんが、鈍川温泉も同じぐらい良い泉質ですので(汗)
各項目の比較について解説
それでは、比較表の各項目について詳しい解説や、根拠について説明していきます。
立地
鈍川温泉
鈍川温泉は玉川ダムの近くに位置する、鈍川渓谷の手前にあります。
市街地から山に向かって進んだ先にあるので、めちゃくちゃ静か。
大自然と川のせせらぎを聞きながら、リラックスして休暇を楽しむには最適です!
実際、宿泊した時に散歩しましたが秘境感高め。



人も少ないので、自然が好きな人や森林浴を楽しみたい方はオススメです。
その代わり、周りには宿泊施設や日帰り温泉施設以外はありません。
お店がないので、買い物は先に済ませておく必要があります。
道後温泉
道後温泉は、愛媛の県庁所在地である松山の市街地にあります。
観光名所として知名度が高く、観光客でいつも賑わっています。
有名な「道後温泉本館」はもちろん、商店街にはさまざまなお店が並んでいるので立地として最高です!

松山城や銀天街、大街道もすぐアクセスできますし、交通インフラが整っていて利便性が高いのが嬉しいですね。
実際に、宿泊した際に道後温泉の商店街を散策しましたが、お土産屋も飲食店も多くて驚きました。

ただ、愛媛を代表する観光地であるが故に、かなり人が多いのが難点。
多くの選択肢を求める方や、観光メインにしたい方はオススメの温泉地です。
泉質
鈍川温泉
低張性アルカリ性冷鉱泉で、なんとPH値は9.8!
全国的にも高いPH値となっております。
美人の湯としてたくさんの方に愛される温泉です。
源泉のままでは温度が低いので、加温しています。
また、衛生管理のため、循環ろ過装置、塩素系薬剤を使用しています。
ラドン含有量が高いアルカリ性単純泉のお湯で、入浴した感覚はトロっとした感じ。
においは特になく、ヌルヌル感はあまりありません。
個人的な感覚では、道後温泉のお湯より、こちらの方がヌルヌル感がありました。
僕は泉質的には鈍川温泉の方が好みですね。
日帰り温泉施設の「鈍川せせらぎ交流館」でコスパよく入浴できますので、気になった方はこちらの記事を参考にしてみてください。
道後温泉
アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)で、PH値9.1。
鈍川温泉よりPH値が少し低めです。
しかし、鈍川温泉と比べて源泉の温度が高いのが特徴です。
そのため道後温泉は加水、加温をしていません。
全国的にも珍しい無加温・無加水の「源泉かけ流し」の温泉です。
こちらも衛生管理のため、循環ろ過装置、塩素系薬剤を使用しています。
入浴した感覚は、鈍川温泉と同じくトロっとした感じ。
同じく、ヌルヌル感や匂いはほぼありません。
柔らかい肌触りが心地よい温泉です。
道後には、
の3つの外湯がありますが、人が多いため混み合うことが予想されます。
宿泊する場合は、宿泊施設の大浴場や客室風呂付き部屋を選ぶなどの対策をすると、快適にゆっくりと温泉を楽しむことができますよ。
宿の選択肢
鈍川温泉
宿泊施設は限定的ですが、
の5つの旅館から選べます。
和風レトロで昭和の雰囲気が楽しめる宿ばかりです。
建物は古いですが、改装に力を入れてリニューアルした宿も多いので安心して宿泊できます。
道後温泉のきらびやかな観光地感とは一味違った、落ち着いた雰囲気が魅力ですね。
道後温泉から車で約40分で移動できる距離なので、道後と鈍川の両方に宿泊してみても面白いと思います。
道後温泉
言わずもがな観光地である道後温泉は、宿泊施設も選び放題です(笑)
格安宿から高級旅館まで幅広く融通が利く点が魅力。
オシャレな洋風ホテル、趣のある和風旅館までさまざまなニーズに応えられるため、宿選びに迷いそうですね!
鈍川温泉のように限定的でないのがメリット。
逆に、人気の高い宿は予約が埋まりやすいため、早めの予約をオススメします。
周辺・観光
鈍川温泉
鈍川温泉は山中の自然豊かな立地が最大のメリットですが、裏を返せば周辺にお店がないのが最大のデメリットでもあります。
と、道後温泉に比べると見劣りする点が目立ちます。
しかし、観光地がないわけではありません。
周辺には、
など、山ならではの観光が楽しめます。
実際に宿泊した際に撮った写真がありますので参考にしてください。


小さな神社の「湯神社」。
本当に小さな神社ですが、この規模の神社は逆に珍しいのでは⁉︎


釣りぼりは、土・日・祝日のみの営業。
気になる方は、一度電話で営業しているか確認してから遊びに行くと確実です。



美しい鈍川渓谷。
紅葉の季節に訪れてみたいですね!
また、車で少し足をのばせば、
など、今治を代表する観光地にも行けますよ!
道後温泉
立地の解説でも紹介した通り、愛媛観光メインの場合は道後温泉一択です!
など、たくさんの観光地があります。
観光地の詳しい詳細については、こちらのページを参考にしてみてください。
道後温泉公式サイト
お土産を眺めるのが好きな僕は、道後商店街が一番のお気に入りです。
また、路面電車などを利用すれば、松山城や美術館、銀天街、大街道にもアクセス可能です。
食事
鈍川温泉
近隣に飲食店がないため宿泊先での食事に限られますが、この地方の郷土料理を味わうことができます。
「美賀登」さんに宿泊した時に食べた料理の一部を紹介していきます。
など、山の幸を中心とした料理が楽しめます。
いのぶた鍋とは、イノシシ肉の味噌鍋です。

イノシシ肉は臭みが全く感じられず、最後まで美味しく食べられます。
鮎の塩焼きは、こんな写真映えする形で提供してくれました。

こちらは鯛めし。

鯛の身がふっくらしていて美味しかったです。
この中でも、いのぶた鍋はここで初めて知りました。
道後温泉では味わうことのできない、ここだけの郷土料理です。
道後温泉
道後温泉では、宿泊先でも周辺の飲食店でも自由に食事を取ることができます。
有名な観光地で栄えているため、料理のバラエティも豊富です。
ここが鈍川温泉との違いですね。
「大和屋別荘」さんに宿泊した際、個人的に印象に残ったものを紹介します。
まずは、地ビールの「道後ビール」。

キレの良い苦味と、すっきりとした後味が特徴の地ビールです。
宿泊先のドリンクメニューはもちろん、周辺の飲食店やアンテナショップでも購入できます。
こちらは伊予牛のステーキ。

宿泊プランで夕食のメニューを一部変更して食べました。
お肉は柔らかくジューシー、焼き加減も最適で特製のソースが絶品!
追加料金を払ってでも食べてみて正解でした。
そのほか、周辺の飲食店には「宇和島鯛めし」を食べられるお店が数多くあります。
「宇和島鯛めし」とは、鈍川温泉で食べた鯛めしと違い、生の鯛の切り身を使った料理です。
出汁と鯛の刺身を使った卵がけご飯をイメージしてもらえるといいと思います。

https://w-harmony.jp/shop/gansui-dogo/
宿泊時に食べに行ったわけではありませんが、過去に丸水さんの鯛めしを食べたことがあり、めちゃくちゃ美味しかったのでオススメします!
アクセス
鈍川温泉
今治市街地からのアクセス面は、道路整備がきちんとされているので車で走る分には問題ありません。
道が広いのはありがたいですね。
四国の山道は酷道が多いので(笑)
ただ、自家用車やレンタカー、タクシーでの移動に限られるため、少し不便さが目立ちます。
アクセスにかかる時間の目安として、
と、道後温泉からそこまで遠くないので両方楽しむのもアリです!
道後温泉
道後温泉へのアクセス面は、さまざまな方法があるので便利です。
主なアクセス方法は、
など、交通インフラが整っています。
県外からでも移動手段に困らないのがいいですね。
ただし、車でのアクセスは駐車場の問題と駐車料金がかかる点に注意しましょう。
同様に、各宿泊施設の専用駐車場も基本的に有料です。
アクセスにかかる時間の目安として、
といった感じで、さまざまな方面からアクセス可能です。
【まとめ】喧騒を気にせず温泉を楽しむなら「鈍川温泉」!観光メインで温泉を楽しむなら「道後温泉」!
今回は、宿泊した体験をもとに愛媛の温泉地「鈍川温泉」と「道後温泉」を比較しました。
それぞれメリットデメリットがありますが、棲み分けができるのでご自身の旅行スタイルに合わせて選ぶことをオススメします。
愛媛の温泉地といえば、どうしても「道後温泉」のイメージが強いと思います。
しかし、「鈍川温泉」も良い泉質で温泉地として十分楽しめるんです!
この機会にじっくりと比較していただいて、愛媛の観光に役立ててほしいです。
まとめると、
鈍川温泉 | 道後温泉 | |
立地 | 郊外の自然豊かな立地 | 愛媛の都心部にあり観光地 |
泉質 | 低張性アルカリ性冷鉱泉 PH値9.8 | アルカリ性単純温泉 (低張性アルカリ性高温泉) PH値9.1 |
宿の選択肢 | 数箇所あるが限定的 | ホテル・旅館など非常に多い選択肢から選べる |
周辺・観光 | 日帰り入浴施設・森林浴・散歩・釣り堀など ※ただし、コンビニ・飲食店などのお店が周辺にない | 商店街・外湯巡り・お土産屋も豊富 松山観光も容易 |
食事 | 旅館にて、いのぶた鍋・鮎の塩焼きなど山の幸を中心とした料理が楽しめる ※周辺に飲食店なし | 和洋折衷・愛媛の郷土料理までさまざまな選択肢がある 居酒屋などの外食も容易 |
アクセス | 郊外の山中にあるが、車だと比較的アクセス良好 | 交通インフラが整っていてアクセスしやすい ※ただし、車でのアクセスは駐車料金がかかる |
- 源泉のPH値が9.8と道後温泉よりも高い
- 喧騒から離れた自然豊かな立地
- 周辺で森林浴や釣り堀が楽しめる
- 周辺に飲食店や買い物できるお店がない
- 立地的に観光スポットから離れている
- 移動手段が車やタクシーに限られる
- 交通インフラが整っているので移動手段に困らない
- 観光地のため周辺に入浴施設やお店がたくさんある
- 宿泊施設や飲食店の選択肢が多い
- 観光客が多く施設やお店は混み合う
- 基本的に車での移動は駐車料金がかかる
- 人気の宿泊施設は予約が取りづらい
といった感じです。
好みに合わせて、自分だけの旅行プランを立ててみてくださいね!
以上、愛媛の温泉地「鈍川温泉」と「道後温泉」を比較記事でした。
何か参考になれば幸いです。
それでは、また別の記事でお会いしましょう。
ごきげんよう!